これ、なんだか分かりますか?
えーっと、雪山でしょ。
川があって、向こうに大きな湖でしょ。
よくある風景よね。
実は、この川っぽいやつは北米プレートとユーラシアプレートの境目…つまり「大西洋中央海嶺(たいせいようかいれい)」の地上露出部分なんです。通常は海底2,500mの深さにあり、長さは地球の半周近く(約18,000km)にも及ぶ大西洋中央海嶺。地上に露出してるのはアイスランドだけなのだそう。
というわけで、通称「大地の裂け目」と呼ばれるギャウ(gjá)にさっそく近寄ってみます。
右が北米プレート、左がユーラシアプレート。ちなみに東京もレイキャビック(アイスランド首都)も同じ北米プレート。そう考えると、急にアイスランドが近い国に思えてくるから不思議です(←片道24時間以上かかりました)。
公園内には遊歩道もあるので、ギャウを見下ろしながらしばし散策。
ところで、シンクヴェトリル国立公園は世界でもこれだけ珍しい自然風景を持ちながら、西暦930年に世界で初めて民主会議が行われた場所ということで「文化遺産」に登録されています。
こんなプレートの境目で会議まとまるんだろーか…(ガクガク)。
と思いきや、1000年に「キリスト教を守るか改宗するか?」という国教論争が激化したとき、近所の火口と溶岩台地ヘトリスヘイジで同時に噴火活動が始まって話し合いもまとまったらしい。大自然パネェ。
これが昔の日本なら「アニミズム最強!」とかになるんだろうけど、アイスランドはキリスト教に落ち着いたみたいですね。
そんなこんなで、てくてく歩いているうちに辺りが暗くなってきたところで、高台から望んだ景色がこちら。
なんかね、絵本みたいなんですよ。ものすごく。こんな風景が実在するんだなぁって。子供のころに母が買ってくれたクリスマスソングのレコードジャケットが似た雰囲気で、ちょっぴり感慨深くなってみたり。
でも、現実に戻ると手前が北米プレート、奥がユーラシアプレート。こんなところに教会作ってて大丈夫なんだろうか。
そんな余計な心配をしつつ、ゴールデンサークル1日ツアーは無事終了! 私はこのシンクヴェトリル国立公園(Þingvellir National Park)が一番好きだったなぁ。すんごい寒いのでアウトドア用の手袋が必須です。私は持ってなくて死にました。
※残りの写真はFlickr : Iceland 12/2013でどうぞ。
おまけ:ゴールデン・サークルの主な観光マップ
ゴールデン・サークルはレイキャビクから東に30〜70kmくらいの場所にあります。今回のツアーは東から順番にグトルフォス(滝)→ゲイシール(間欠泉)→シンクヴェトリル国立公園へとまわりました。
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